交通事故対応マニュアル

物損事故の最強交渉術!! <上級編>

上級編

物損事故の交渉術上級編

保険会社が必ず言ってくることば、それは、
動いてるモノ同士は過失0になりません“。
自分がいかに悪くないのかまずは保険会社に理解してもらいましょう。そして次に言われることは”注意義務“です。

注意義務とは・・どんなに自分が悪くなくても自分がもっと気をつけて運転してたら防げたことはないの? もうこれ以上気をつけようなかった? と問われるもの。

事故から数日経った後日事故現場管轄の警察に訪れ、担当警察と況見分調書を作成するのですが、その際にも同様に聞かれます。

絶対絶対ありえへんあんなん思っている方は、しっかりとその旨を伝えましょう。

予測不可でした。まさかこんなことしてくるなんて。注意して運転してたのにこれ以上やりようなかったです。

はじめに保険会社に伝えることは、
・自分で交渉すること。
・自分は悪くないため、相手のクルマの修理費払うのは納得いかないこと。

感情は出し過ぎず相手の話に聞く耳を持ち冷静に伝えましょう。保険会社的には過失割合を0にすると、”完全にこちらが悪かったです。あなたに落度はありません“と認めることになるので、追突事故でもない限り、過失0にすることは限りなく無理です。

そこで私が考えた作戦はこうです。

  1. 9:1 で妥協します。自分のクルマの修理費用は9:1でいい。
  2. でも勝手にぶつけられただけやし、絶対相手のクルマの修理費用だけは払いたくない、という旨を伝える。
  3. 相手のクルマの修理費用30万ゆうてましたよね? やから、9:1だったら3万円払うことになると思うねん。それは絶対許されへんから、僕のクルマの修理費用の支払い金帳尻合わせて、3万円アップさせといて欲しいという旨を伝える。

保険会社はこちらが提案を出した後は絶対にすぐに答えは出しません。考えるフリ、上司に相談すると言って数日置いてかけ直してきます。

承諾します。

結果は承諾でした。保険会社は希望の9:1を叶えて、私は無事実質相手のクルマのお金を払わないことに成功しました。過失割合的には実質9:0です。そう、私の目標はお金を1円でも多くもらうことなので、過失割合なんてどうでも良いんです。

あくまで物損と人身は切り離して考えるし、過失割合も別ということを相手方に念押ししておきましょう。

そして、物損は解決です。追突事故や停車時以外で自分がどんなに納得いかなくても、動いてたら、まず100:0は無理です。そのため、人身は弁護士特約があるなら、弁護士に人身を任せて、入っていなくてケガもたいしたことないなら、自分の保険会社に物損解決後、依頼しましょう。

物損解決後である理由は、保険会社はあくまで過失がある場合にのみ、交渉に出てこれます。つまり、保険会社に交渉を委託することは自分の過失を認めたことになります。この交渉術は自分は悪くない!100:0だ!と始めに交渉していたからこそ、成り立つ交渉術です。

ただし、自分の保険会社は味方です。仮に100:0で自分は悪くないため、相手保険会社と自分が交渉となっても、自分の保険会社全力でサポートしてくれます。頻繁に進捗状況はどうか電話をくれて、この場合は、過失割合は何が妥当なのか、相手のどの部分を責めれば良いのか、全力でアドバイスを頂けます

もちろん交渉に不具合生じて、保険使うとなれば、自分の保険会社にも不利益は出てくるので当たり前といえば、当たり前ですが、非常にありがたいです。私達は何百人何千人と相手にしてきたプロ交渉していくわけですから、普通にしてては“勝てません”。自分の保険会社の事故対応の保険のプロにアドバイスをもらえることは非常に価値があります。